「仕事2.0 人生100年時代の変身力 」(佐藤留美) 性格スキルと成長
人生100年時代と言われるようになって久しいが、労働環境がどのように変化し、我々はどのように対応するべきかを考える書籍が相次いで出版されている。
本書もその一つであろう。
今後はAIによって人間の仕事は代替される可能性は大いにあるが、人間性(好奇心、レジリエンス、グリット、倫理、リーダーシップなど)を指す非認知能力は、技術で代替できない、ということが重要だ。
特に、2000年にノーベル経済学賞を受賞したシカゴ大教授のジェームズ・ヘックマン氏は、認知能力よりも非認知能力を向上させることが、大人になってからの人生に大きなプラスの影響を与えることを見出した、とある。
つまり、「非認知能力が高まれば賃金も高まる」ということが発見されたようだ。
慶應大学の鶴見孝太郎教授は、この非認知能力は「性格スキル」と名付けた。その中で最も重要なビッグファイブは、
- 真面目さ
- 開放性
- 外向性
- 協調性
- 精神的安定性
である。
なるほど・・・と思う一方で、内向型人間の自分には、外向性がないな〜(涙)と思ったり、メンタルで苦労しているので「精神安定性」は厳しいかな・・と自分の弱点がビッグ・ファイブに入っているので人ごとではない!!自分改革は必要ですね。少なくとも、私には・・・。
このビッグファイブで仕事の成果を決める要因として最も重要なのは「真面目さ」だそうなので、この点では少し安心できるかも☺️
このようなビッグファイブは当初子供時代にしか身につけられないと考えられてきたが、最近は大人になっても伸ばせるということわかってきているらしいので、少し安心する。まだまだ、諦めずにすむのだ。
特に、「真面目さ」「精神的安定性」「協調性」は幾つになっても人生を通して伸びることがわかっているようである。
「性格スキル」を鍛えるには、
目標を持って努力し、やがてこれまでの自分とは違う自分になっている。取り組み方や行動が変化する。それが成長であって、結果として性格スキルを伸ばすことにもつながる。そのプロセスそのものが『真面目さ』にあたるので、自分が変わるという結果に向けて頑張ることがどうしても必要になる。
と鶴氏は言います。
今の時点で、自分は何者なのか。自分はどういう立ち位置にいるのか。自分と真摯に向き合い、素直に自分を評価すること。人材育成でいうリフレクション(内省)をすることが、極めて重要になるのです。
「幸福学」で有名な慶應大学の前の教授は
成長とは学習や変化を通して、自分がより良くなることを目指すこと。本当になりたかった自分に近づいていると、人の幸せ度は高くなる。
と言います。
その通りだなと思いますね。やはり、成長なくして幸せはないのかもしれません。
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